第69回特別展「歴史のなかの憲法」

明治維新によって近代化・文明化へと踏み出した日本社会では、国会の開設による人びとの政治参加の実現を目標に掲げた自由民権運動がおこりました。その影響から各地でさまざまな結社が生まれ、盛んな言論・出版活動がおこなわれました。「自由」「民権」という言葉の響きは多くの人びとに新鮮なイメージを与えたからです。なかでも、民衆自身が参加して作成された様々な憲法草案には、国家の未来像があますところなく盛り込まれていました。そこには、さまざまな権利と同時にナショナリズムの思想も含まれていました。戦前・戦後を通じて憲法にうたわれている権利の内容は、まさしく立憲政治が国内外で果たしてきた役割をありのまま映し出すものとして今日まで生き続けています。本展は、立憲政治の実現をかかげて展開された自由民権運動から戦後の日本憲法制度制定までの時期に歴史の節目を書き記された数々の憲法草案に込められた思想、そしてその実像について考えようとするものです。

展示期間 2014年7月22日(火)~9月20日(土)
主  催大阪人権博物館
会  場大阪人権博物館特別展示室

特別展示資料

展示構成


  • Ⅰ憲法制定へ起こる議論-自由民権運動の諸相
  • Ⅱせめぎあう権利と義務-大日本帝国憲法の時代
  • Ⅲ人びとが取り結ぶ権利-結社をめぐる人物像
  • Ⅳ時代状況から読む憲法-日本国憲法の制定

関連企画


内  容 シンポジウム「日本近代史からみた憲法の歴史的意義」
日  時2014年9月6日(土)13:30~
会  場大阪人権博物館
シンポジスト新井勝紘(専修大学)、石居人也(一橋大学)
参 加 費入館料のみ

内  容 学芸員解説
日  時2014年7月26日(土)、8月23日(土)14:00~
会  場大阪人権博物館特別展示室

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